活動報告@同志社山岳同好会

同志社大学の公認団体【同志社山岳同好会】の活動などを報告しています!

夏合宿(常念・表銀座縦走)【後編】

更新が遅くなり申し訳ありません。18年度の北村です。
今回は8月19日~8月23日に実施した夏合宿(常念・表銀座縦走)の報告の続編です。
山の景色に感動するあまり一部山部赤人の如き文体になっております。悪しからず

【山域】北アルプス

【日程】2018年8月19日~8月23日(夜行移動1日+3泊4日)

【メンバー】全7名
海老名(14年度 OS) 寺部(17年度 CL) 早川(17年度SL) 太田(17年度) 上田(18年度) 北村(18年度 記録) 門(18年度 記録)

【行程概要】
 
0日目新町BOX=京都駅八条口=(上高地)

 1日目 (京都駅)=上高地~徳沢~長塀尾根~蝶ヶ岳 C1 <6.9P>

 2日目 C1~蝶槍~常念岳~常念小屋~東大天井~大天荘 C2 <8.7P>

 3日目 C2~西岳~槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳槍ヶ岳山荘 C3 <8.4P>

 4日目 C3~飛騨乗越~千丈分岐~槍平小屋~白出沢出合~新穂高温泉=
高山駅=岐阜駅=京都駅 <7.4P>

【前口上】
 合宿とは日々の練習や山行で得た体力及び経験が、実際に自己のものとして身についたか否かの試金石であり、またそれを通して更なる飛躍を遂げんとするための跳躍台でもある。そんな合宿で今回我々が試みに跳び越えようとするのはそう、槍ヶ岳である。

【行動記録】

3日目:8月22日
                                                                                                             
3:00起床 風強し 出発を少し遅らせる
4:33出発
4:33〜5:29 大天井ヒュッテP1
5:42〜6:19 びっくり平P2
6:29〜7:47 西岳二つ手前のピークP3
7:57〜8:19 西岳山荘P4
8:36〜9:52 水俣乗越手前コルP5
10:02〜10:45 水俣乗越西の稜線上P6
10:55〜11:24 東鎌尾根30メートルのはしご
〜11:43 はしご奥P7
11:53〜12:34 大槍ヒュッテ P8
12:44〜13:40 槍ヶ岳山荘
14:12〜15:00 槍ヶ岳山頂
〜15:38 槍ヶ岳山荘
16:30炊事
19:00消灯

3時草木も眠る丑三つ時とは云へど山の者達おのおの起く。且つ且つ湯を沸かして煮麺を煮込みけり。塩気強かりき。
さて、いざ出発せんと欲すと雖もなほ風強し。少し待ちて、槍の景色を思ほゆ。而して出発せり。


さて、やうやうと山際明るくなりゆくに雲間より、つと、いとおほきなる山影現る。あなや、薄緋色したる空も相まりてあはれなるかな。
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大天荘出発後

然る程に、尾根を下りてまた登りて名をば西岳と申す嶽に達す。嶽に庵あり。めいめいにかなまりを取りて水を汲みありく。遥かに槍ヶ岳を見ゆ。かの山を真直ぐに見つつ進みけれ。暫し進み行くに、おほきなる梯現れたり。梯あまり卒爾に現れ候ふ。我ら、たゆみなく慎みて軽々しくせぬと誓ひて進み了んぬ。
イメージ 2岩岳手前にて。

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水俣乗越・ヒュッテ大槍の間にて

さて、遂に先に見し白雲の八重に重なるをちに着来にけり。幡隆と言ふ僧のことを思ほゆ。

三日目は1日を通して景色の良い一日だった。槍ヶ岳を始めて登ったという幡隆和尚に想いを馳せていたら、文書が全て古文になってしまっていた。すみません。
イメージ 4

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槍ヶ岳にて

8/23
四日目
3:00起床
4:10体操
4:17出発
4:26 飛騨乗越
4:45 P1 飛騨乗越下のトラバース
4:50発
5:32 千丈分岐点 p2
スケール感をつかみつつ読図の練習などをする
5:55発
7:07 p3 槍平手前の沢沿い
7:15発
7:22 p4 槍平小屋 給水 天気良好
7:38 発
7:54南沢
8:56 p5
9:05発
9:41 白出沢 p6
9:51発

10:25 穂高平小屋


 さて、四日目。東雲空に冬の星座が、西の空には夏の星座が。半年分の星座を同時に眺る贅沢な朝である。寒い。

 どうやら台風が迫って来ているらしい。かろうじで電波が入るので天気を見る。どうやらまだ半日は持ちこたえそうだ。ということで、槍ヶ岳で御来光を見るのは諦め、早々に槍ヶ岳を降りる。遠くに高山の街明かりが揺らいでみてる。あぁ、あそこに半日後にはいるのか。なんて思っていると、明るくなって来た。振り返れば大いなる槍ヶ岳の山塊、天空に城塞の如く這う如く建っている槍ヶ岳山荘が見える。また来ようと思った。
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笠ヶ岳を眺めつつ千丈分岐へ

 さて、そうこうしているうちに 千丈沢の分岐に来た。百葉箱のような箱がある。山レコで見たことがある箱だ。中にはエマージェンシーセットが入っているそうだ。立ち止まると肌寒い。山の夏を感じつつ進んだ。
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千丈分岐にて

笠ヶ岳を右肩に眺めつつ、槍平小屋まできた。下りはスイスイと進んで行くので、登る時の気持ちを思い出して複雑な気分になる。小屋の発電機が動いているのかゴミを燃やしているのか灯油の匂いがした。文明を感じると、ふいに新穂高温泉が楽しみになってくる。
 温泉に思いを馳せながら淡々と進む。ガレている沢筋をトラバースすると小屋が現れた。滝谷避難小屋というらしい。どうやら心霊スポットだそうな。何故心霊スポットなのかは各々の検索されたし。
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滝谷出合の河原

少し進むと林道が現れた。ふいに軽トラの運ちゃんが現れて荷台で送ってくれないかななんて考えていた。勿論世の中そんな都合は良くない。そうこうしているうちに街の喧騒が近づいてくる。車の音がすると思うと目の前にゴンドラが!新穂高温泉である。
 ついた、これで山でテント内で台風を迎える心配がなくなったという安堵と、何とか合宿完遂できたという喜びとが同時に立ち込めてきた。それと同時に無性に空腹感を覚えた。お風呂に入り飯を食い、野を超え山越え台風超えて、明日からはまた都会の喧騒に揉まれた生活がある。そう考えるとどこか不思議な気持ちになった。
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ゴール(新穂高ロープウェイ)にて

【まとめ】
景色が良かったのでテンションが上がり一人はしゃぎすぎてしまったなと思う。こういう気持ちは怪我を呼ぶだろうから自身を戒めて行きたいと思う。さて、槍ヶ岳そして槍ヶ岳から見える山々の明媚な事明媚な事。感動なんて安直な言葉では言い表せないものであった。山に登れば登るほど、山に行きたくなる。そんなことを思った。

最後に更新遅れてすみません。今後とも何卒よろしゅうおたのもうします。



写真:参加者全員
文責:北村