活動報告@同志社山岳同好会

同志社大学の公認団体【同志社山岳同好会】の活動などを報告しています!

夏合宿(南アルプス)

15年度の永井です。今年度の夏合宿の報告をさせて頂きます。
【山域】南アルプス(白峰三山縦走)
【日程】201689()816(火) (45沈殿3)
【メンバー】 9(うち新入生6)
CL海老名、SL岡本(14年度)・記録 永井(15年度)・中野、加藤、田端、山本、中田(16年度)
※参加予定の16年度生1名が合宿前の歩荷で足を痛めたため不参加となり9名での山行となった。
【行程概要】
1.(8/9) 京都駅=名古屋駅塩尻駅甲府駅C1愛宕山青少年自然の家
2.(8/10)  C1甲府駅=広河原~二俣~(右俣コース)C2北岳肩ノ小屋<5.5P>
3.(8/11) 沈殿(メンバーの体調不良のため)
4.(8/12) C2北岳肩の小屋~二俣~広河原〈5.5P〉 (解散、個人山行参加者は広河原で沈殿)
《予定コース》
1. 京都駅=甲府駅=C1愛宕山青少年自然の家
2. C1甲府駅=広河原~C2北岳肩ノ小屋<5.5P>
3. C2北岳間ノ岳C3農取小屋<5.0P>
4.  C3~農取岳~C4大門沢小屋<5.0P>
5.  C4奈良田温泉身延駅=京都駅<3.5P>

 
《1日目 89()
7:20集合 7:33京都駅=名古屋駅塩尻駅16:22甲府駅17:1017:45子供の国キャンプ場C
7:20に京都駅に集合して青春18きっぷで甲府駅を目指す。名古屋駅塩尻駅を経て予定通り甲府駅に到着した。翌日の午前4時台の広河原行きバスに乗車するために今夜は、甲府駅から徒歩20分のところにある甲府市立こどもの国キャンプ場で宿泊する。翌日に備えて早めの就寝とする。京都と同じ盆地である甲府市内は暑く、寝苦しい夜だった。

《2日目 810()
2:15起床 2:45C13:15甲府駅4:35(山梨交通)6:40広河原7:007:26白根分岐7:318:28P1820m8:359:31二俣分岐9:4010:30右俣10:4511:20樹林帯上部11:2511:50小太郎尾根分岐P245012:2012:45肩の小屋C2 〈5.5P
広河原行きのバスで着席するために2:15に起床し甲府駅へ向かう。バス停に着いたのは3:15だったが、既に数人が並んでいた。東京方面からの終電で甲府に着きそのまま夜を明かしたとおっしゃっていた。4:35定刻通りバスは甲府駅を発車し甲府市内を抜けて南アルプス林道に入っていく。バスは2台での運行だったが、立ち客が出るほどの混雑ぶりだった。夜叉神峠で鳳凰三山を巡る登山者を降ろし、さらにバスは南アルプスの奥へ進んでいく。広河原には6:40に到着した。気温は15度で少し肌寒かった。先発パーティー(岡本、永井、大井、山本、田端)と後発パーティー(海老名、中野、加藤、中田)に分けて出発する。北岳バッドレスがきれいに見える林道を横切り、吊り橋を渡って広河原山荘の横を通り樹林帯の中を歩く。30分もしないうちに白根御池への分岐に到着し、沢沿いの大樺沢ルートの入る。二俣を過ぎたあたりから、後発パーティーに遅れではじめた。先発パーティーは時間調整のためこまめに休憩をとりながら進む。右俣コースの急坂で一気に高度を上げて行き、11:50北岳の稜線上にあたる小太郎尾根分岐を通過し、そこから更に稜線上を30分歩いてC2北岳肩の小屋に到着し、この日の行程は終了した。テントを設営したあたりから、1回生1名に高山病とみられる症状が、もう1名に風邪のような症状が見られたため医療袋の内科薬を飲ませて応急処置を施しテント内で休ませて、一晩様子をみることにした。
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広河原から望む北岳
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大樺沢から望む北岳
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肩の小屋に続く稜線
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北岳肩の小屋
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南アルプスの女王と呼ばれる仙丈ケ岳もくっきり
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《3日目 811(木・祝)》
5:00
起床。天気は晴れ。今日は山の日。室堂や涸沢では盛大なイベントが行われていることだろう。
高山病とみられる症状が見られた1回生は元気になり朝食もしっかり摂取したが、風邪とみれらる症状の1回生の熱は下がらおらず、このまま予定通り行動するのも、下山させるにも危険と判断し、肩の小屋にて沈殿することにし、小屋で休ませることにした。
天気は雲ひとつない青空で、元気なメンバーで空荷で北岳山頂にアタックしにいった。山頂までの岩稜帯では、足場の悪い道を歩くのに苦労している新入生もいたが、無事に通過することができた。北岳山頂からは富士山や間ノ岳農鳥岳方面の稜線かきれいに見えた。
肩の小屋へ帰った後は、シュラフを干したり読書をしたりと各人が思い思いの時間を過ごした。

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ご来光と富士山
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北岳山頂へ。
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山頂にて集合写真
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雲海の上にそびえたつ富士山
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間ノ岳・農取岳へと続く稜線
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《4日目 8月12()》

4:00起床 北岳肩の小屋6:146:46小太郎尾根分岐7:007:45休憩8:009:01二俣9:159:55休憩10:0510:40休憩10:5011:20白根分岐11:3511:55広河原〈5.5P


4:00起床。天気は晴れ。体調不良者の容態は回復傾向であったが、このまま夏合宿を予定通り続けることは出来ないと判断し、全員で下山する決断をする。装備を再分配し、先発隊(岡本、中野、山本、田端)と後発隊(海老名、永井、大井、加藤、中田)に分けて下山を開始する。天気は快晴で、樹林帯まで下りるまでかなり暑かった。二俣を過ぎたあたりから登ってくる人がかなり多くなりすれ違いに苦労した。2日前に通った大樺沢を下り、コースタイムを軽く上回る 5.5Pで広河原に到着した。広河原バス停前で、個人山行(仙丈ヶ岳甲斐駒ヶ岳)に行くため広河原に残るメンバーと団体装備を分配し、解散した。こうして夏合宿は無事に夏合宿は終了した。

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今日も富士山がくっきりと

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もと来た道を下り広河原へ。


CLより夏合宿の総評 (文責:海老名)
  今年の夏合宿を振り返ると、やはり体調を崩した人が発生した場合の対応が要点であった。1名が風邪をひき、結果としては沈殿1の後に往路を引き返して下山した。
  夏合宿が予定通り行えなかったことは残念ではあるが、今回は2つの点で状況は良かったとも言える。1つ目は、行動中の怪我や体調の急変ではなく、テント場に着いてからの体調悪化であったことである。骨折や熱中症、心臓病などの急を要する症状ではなかったので、山小屋を利用して自力で下山できるまで体力を回復することができた。
  2点目は、晴天に恵まれていたことである。晴天なのに行動ができないもどかしさはあったが、悪天候の中で病人の対応をすることを考えれば、状況は良かったと思われる。
  これらのことは、場合によっては悪天候での行動中に怪我や体調の急変を訴えるメンバーが出た場合に、どのような対応ができるかを考えさせることにもなる。10分以内に救急車が来る下界とは異なり、山では「状況によっては」最悪の事態にもつながりかねないこともある。
  もっとも、そのような「状況」は稀な出来事かもしれない。けれども、登山をする限りにおいては、遭遇する可能性はゼロではない。このことをリーダーは自覚すると共に、メンバーは体調把握を入念に行うことが求められる。
   それ以外に関しては、限られた行動と日数の中で新入生が少しでも山での経験を積むことができていたら、幸いである。今回の合宿を各自が振り返り、秋学期の山行に生かしてもらいたい

 
 
2016年8月24日
写真:海老名・岡本 他
文責:永井